| 国名
正式名称は、Republica Bolivariana de Venezuela。通称、Venezuela。公式の英語表記は、Bolivarian
Republic of Venezuela。通称、Venezuela。日本語の表記は、ベネズエラ・ボリバル共和国。通称、ベネズエラ。ヴェネズエラという表記もある。スペイン語の発音は「ベネスエラ」、英語では「ヴェネズエラ」が近い。
ベネズエラという名は、イタリアのヴェネツィアに由来する。1499年この地を訪れたスペイン人の探検者、アロンソ・デ・オヘダとベスプッチが、マラカイボ湖畔に並び建つインディオたちの水上ハウスを水の都ベネチアに見立て、「ちっぽけなベネチア」と命名した事による。
歴史
ベネズエラはスペイン人による南アメリカでの最初の恒久的な入植地として1522年建設された。大半の部分はヌエバ・グラナダ副王領に編入されたが、後にカラカスを中心にベネズエラの原型というべきまとまりができあがった。その変遷はかなり複雑である。
何回かの失敗に終わった蜂起ののち、シモン・ボリバルの指導の下で1821年にスペインからの独立を達成した。ベネズエラは現在のコロンビア、パナマ、エクアドルとともに大コロンビアを形成したが、1830年に分離して独立国になった。
ベネズエラの19世紀から20世紀初頭は、政治的不安定と独裁政権による支配、革命による政権の交代に彩られた。1958年の民主化以後、ベネズエラは文民による民主主義政権によって統治されている。
2006年3月には国章の馬の向きを「右」方向に走っているデザインを「左」方向に走っているデザインに変更した。
チャベス大統領が国名をベネズエラ共和国からベネズエラ・ボリバル共和国に変更した。
政治
大統領を国家元首とする共和制。1999年12月に新憲法が制定され、大統領の権限が強化、任期も5年から6年に延長された。選出は、国民による普通選挙によって行われる。前回投票は、2000年7月30日に行われ、現職大統領が再選。大統領自身が行政府の長として内閣を統率する。
議会は、新憲法になって両院制から一院制に変わった。スペイン語でAsamblea Nacional(アサンブレア・ナシオナル、すなわち国民議会)と呼ばれる。全165議席で、うち3議席は先住民に保障されている。議員の任期は5年で、国民による普通選挙で選出される。
1999年に発足したウゴ・チャベス政権は、内政では保健と教育を最重要視する政策をとっている。低所得層が住む地区での無料診療所の開設、学校の建設、非識字者や学校中退者のための補習プログラムなどがその例である。貧困層重視の政策は、強引な政治手法とあいまって、富裕層、中産階級、以前の有力政党と結ぶ労働組合から強い反発を受けた。
2002年4月には軍部がクーデターを起こしてチャベス大統領を逮捕したが、大衆の大規模デモと軍内部の反乱によって失敗した。12月から翌2003年2月にかけては石油産業でチャベス辞任を求めるストライキが起こり、ベネズエラ経済は大打撃を受けた。
また、スト終結後1年間は経済後退が著しかったが、続く2004年には石油価格上昇もあいまって経済が急速に回復し、政権支持率もそれにともなって上昇した。そして8月15日に大統領リコールの国民投票が58%対42%で否決されると、政情は一応の安定をみた。
しかし野党は国民投票と以後の選挙結果を認めず、2005年12月の議会選挙では主要野党が選挙をボイコットした。このため現議会は与党と与党寄りの政党によって全議席が占められている。2006年12月3日の大統領選挙でチャベスは63%の得票で3度めの当選を果たし、今度は野党候補も結果を承認した。
地理
北にカリブ海に面し、コロンビア、ブラジル、ガイアナに接する。中央部のジャングルをオリノコ川が流れる。北東部には南米最大のマラカイボ湖が存在する。
南東部にはテーブルマウンテンやエンジェルフォールで有名なギアナ高地がある。カリブ海には、ロス・ロケス諸島やマルガリータ島などのビーチリゾートがある。
アンデス山脈の観光地としては、メリダがある。ここには世界最長のロープウェイ(全長12.6km)があり、そこの最高地点ピコ・エスペホからベネズエラ最高峰のピコ・ボリバル(5007m)へ行くことができる。
経済
ベネズエラの経済は、かなり石油に依存しており、輸出収入の8割ほどが石油である(2003年現在)。石油輸出国機構の原加盟国である。
中南米でトップクラスの高所得水準を誇る背景には、豊かな鉱山資源があげられる。しかしながら、農牧業の生産性は低く、半分以上を輸入に頼る。
鉱業
ベネズエラは鉱物資源に恵まれた国である。有機鉱物資源では、2001年時点で世界第8位(世界シェア4.8%)に位置する原油(1.6億トン)をはじめ、世界シェア1.8%の天然ガス(1624千兆ジュール)が際立つ。ただし、石炭は759万トンと少ない。
金属鉱物資源では、ボーキサイト(500万トン、第7位、1.9%)、世界シェア1.9%の鉄鉱(1150万トン)、同1.4%のニッケル鉱(1.8万トン)のほか、金、ダイヤモンド、リンを産する。
このため、輸出に占める鉱物、もしくは鉱物を原料とする工業製品の割合は金額ベースで約90%に達する。品目別では原油 (58.3%)、石油製品
(23.6%)、鉄鋼 (3.1%)、アルミニウム (2.0%)、化学薬品 (1.5%) である。
国民
ベネズエラ人は多くの人種と民族が合流して生まれており、現在も移民が流入し続けている。先住民はインディオのカリブ人、アラワコ人などが住んでいたが、現在先住民の社会を維持しているのは密林の中に住む少数である。白人は植民地時代のスペイン人が主で、当時は植民地社会の上層部にあった。独立後は他のヨーロッパ諸国からの移民も増え、現在もポルトガルなどから流入している。アフリカ系は植民地時代に奴隷としてつれてこられた人々の子孫である。アジア系は他より少ないが、独立後に移民した中国人がいる。日本からの移民はほとんどなかった。最近では中南米諸国、特にコロンビアからの移民が多い。
世代を重ねて混血が進んだため、人種集団をはっきり区分することはできない。人種別統計は長くとられておらず、そうした調査も実施されていないが、北米と日本では出所不明の構成比が出回っている。ベネズエラ人の主流の意識は自らをメスティーソとし、ベネズエラをメスティーソの国とするものである。人種差別が表に現れることは決してないが、現実社会では上流階級が白人で占められている。しかし白人が他人種より上にあるという関係が個人間でなりたつわけではなく、下層の白人も中流の黒人もいる。
言語はスペイン語が公用語であり、かつ日常生活で最も使われている。先住民の言語を通用させる努力を規定しているが、話す人は限られている。
宗教はローマ・カトリックが96%、プロテスタントが2%である。
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